金銭消費貸借に関するQ&A ⑫お金を貸していた人が死亡した

      2016/06/07

kourei

(例)

私は、ある女性に300万円を貸していましたが、この女性は返済期日の前に急死してしまいました。

この女性は離婚しており、夫はおらず子どもが2人います。

返済期に、誰に請求すればいいのでしょうか?

 

A.法的相続分に応じて各相続人に請求します。

 

人が亡くなれば、相続が開始され、亡くなった人に属していた債権と債務はすべて相続人に帰属することになります。

これにより、借金を返済する義務も当然に相続されます。

したがって、借主が亡くなった場合、その借主の相続人に請求することができます

相続人が複数の場合、それぞれの相続人には、遺産分割前であっても、法律上、その法定相続分に応じた債務が帰属します。

したがって、貸主は、それぞれの相続人に対して、その法定相続分の割分で請求することができ、他方、相続人は、相続人間の遺産分割や遺言によって1人がすべての債務を引き受けたとして、支払いを拒むことはできません。

すなわち、遺産分割というのは相続人間の内部的な問題であって、これによって債権者の利益が害されないように、対外的な関係では法定相続分に応じて債務が各相続人に帰属していることになるのです。

ただし、これは債権者の利益を守るためですので、遺産分割協議や遺言で長男1人がすべての債権債務を相続し、その者にしか支払い能力がない場合には、当然長男に債務全額の支払請求をすることになります。

あなたの場合、お金を貸していた女性には子どもが2人いるということですので、その2人が相続人となり、それぞれに対して150万円ずつ請求することができます。

ただし、子どもが相続開始を知った日から3カ月以内に相続放棄をした場合、相続人に対する請求はできなくなります。

 

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