金銭消費貸借に関するQ&A ⑦公正証書とは?

      2016/06/07

kousei

お金を貸すにあたって、公正証書で契約を作成した方がいいと聞きましたが、それはどうしてですか。

費用がかかるのに、わざわざ作るメリットはあるのでしょうか。

 

A.争いを防ぐこと、強制執行が可能になることがメリットです。

 

「公正証書」とは、公証人が法令に従って、法律行為や私権に関する事実について作成した証書をいいます。

お金の貸し借りについての契約書は、消費貸借契約という法律行為に関する公正証書ということになります。

公正証書を作成するメリットは、まず、国家公務員である公証人が第三者的な立場で作成するため、私人間で作成した私製証書と比べて、客観性が高く、証拠としての価値が高いということにあります。

一旦作成してしまえば、その内容について争うのは容易なことではなくなります。

 

しかし、公正証書作成の最大のメリットは、なんといっても公正証書に執行受諾文言を記載することによって、強制執行が可能になる点です

執行受諾文言とは、債務者が債務を履行しない場合に強制執行を受けても異議のないことを認める文言で、通常「第◯条 債務者は本証書記載の金銭債務を履行しないときには、直ちに強制執行に服する旨陳述した」と、公正証書の最終条項に記載されます。

この執行受諾文言の記載された公正証書を「執行証書」といい、判決と同様に債務名義となります。

債務名義とは、債権者の給付請求権の存在を公に証明する文章のことで、判決書がその典型です。

ですから、執行証書を作成することによって、債務者が借金を払わない場合には、裁判というお金と時間のかかる手続きをすることなく、簡単に強制執行をかけることができるのです。

公正証書作成には、上記のようなメリットがあります。

費用や手間がかかりますので、すべての契約において作成が必要だとはいえませんが、後々の争いや強制執行の可能性などに備える必要がある場合には、公正証書の契約書を作成することは極めて有効なものであるといえます。

 

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